資産運用は果てしなく長い道のりです。
1000万円以上既に資産がある方は選択の幅も広いのですが、まだ社会人になりたての方などは中々多くの資産を投資に回すことができません。
→【2021年】1000万円を資産運用する人必見!投資先を徹底比較〜おすすめの選択肢は?〜
今回は本格的な資産運用を行うにはまだ早い10万円でも出来る資産運用について紹介していきたいと思います。
私も最初に投資を行ったのは10万円程度の株式投資だったということもあり、資産運用を始めるのに一つの基準となるレベルかもしれません。
インデックス連動型の投資信託・ETFの購入
まず皆さんが候補に入れるのは投資信託でしょう。投資信託についてはこのブログで否定しております。
それは日本でよく売れている投資信託が手数料が高く、長期投資に適していないものばかりになっている為です。長期的な資産形成には全く適さない商品が多いので注意が必要です。
基本的に投資信託は推奨できませんが唯一米国や世界経済に連動するようなインデックス型の投資信託やETFは手数料が低く、米国や世界経済が上昇していくのは確実なので長期的にみたら損をする可能性は殆どないといっても良いでしょう。
S&P500指数は過去150年にわたり年率平均で7%程度で上昇し続けています。

インデックスは短期的には数年間にわたって半分程度になったり、リーマンショックのように一気に資産が半分になったりするのでおすすめできません。以下は1928年からのS&P500指数の年次リターンです。

しかし、少額の資産投資であれば短中期的な大幅下落を機にする必要はありません。仮に10年間平均的な7%のリターンがでたとすると、10年間の資産の推移は以下の通りとなります。
資産の推移 | |
現在 | 10.0 |
1年後 | 10.7 |
2年後 | 11.4 |
3年後 | 12.3 |
4年後 | 13.1 |
5年後 | 14.0 |
6年後 | 15.0 |
7年後 | 16.1 |
8年後 | 17.2 |
9年後 | 18.4 |
10年後 | 19.7 |
10年後に約2倍という感じですね。インデックスについて重要なのは積立投資を行うことです。10万円が20万円に増えても残念ながら人生に及ぼす影響は軽微です。
元本を増やしながら資産を構築していき、1000万円を目指して胃行きましょう。
全世界の成長に乗ることができるセゾン資産形成の達人ファンド
次に独立系の投資信託を候補に入れてみるのも一つの手でしょう。まずはセゾン投信を紹介させて頂きます。
因みに今紹介させて頂いているセゾン投信と次に紹介するひふみ投信は共に独立系の投資信託と言われるものです。
独立系の投資信託というのは通常の投資信託が販売会社と運用会社が異なるのに対して、販売から運用までを自社で一括して行っている会社を指します。
セゾン投信については以前評判のセゾン投信「セゾン資産形成の達人ファンド」を徹底評価で詳しく紐解いていますが、セゾン投信は投資信託に投資する投資信託という意味のファンド・オブ・ファンズという形式を取っています。

そして、セゾン投信は世界の時価総額別の国に分散投資しており、まさに世界の株式市場に分散投資を行うことができる投資信託となっています。
以下はセゾン投信の地域別の投資割合です。これは概ね世界の時価総額別の割合となっております。

成績も以下のように順調に右肩上がりとなっています。

ただ、殆ど世界の株式市場全体の動きに連動するETFである「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」(通称:VT)と同じリターンになっています。
橙色:セゾン資産形成の達人ファンド
青色:VT

世界危機には弱いという特徴はあるものの、世界経済の成長に伴って総じて右肩上がりが続いていくことが見込まれます。
ひふみ投信は魅力的な選択肢ではなくなってきている
次に最近人気なひふみ投信も候補に入ってきます。
ひふみ投信は日本株を中心に運用している投資信託で、他の日本株運用を行っている独立系の投資信託に比べて以下のように圧倒的なパフォーマンスを長期的に誇っています。
青:ひふみ投信
赤:日経平均
緑:さわかみファンド
黄色:結い2101
紫:ありがとうファンド

しかし、直近3年間でみると大分見え方が変わってきます。以下は過去3年の比較です。残念ながら全ての投信が日経平均に劣った成績となっています。
青:ひふみ投信
赤:日経平均
緑:さわかみファンド
黄色:結い2101
紫:ありがとうファンド

ひふみ投信の運用手法はグロース株を中心としながらも割安株の要素も組み合わせていることで、柔軟に大型株、中型株、小型株、超小型株と現金比率を調整しているところが特徴です。
以前はファンドマネージャーの藤野英人氏が得意とする超小型株投資を中心としていました。しかし、直近は大型株中心のポートフォリオになってしまっています。
また構成銘柄も260銘柄と非常に多くなっておりアクティブリターンを狙うこともできなくなってしまっているのです。

結果として残念ながら日経平均と同様の成績になってしまっているのです。
この理由は純資産規模が大きくなりすぎてしまったことにあります。ひふみ投信は2017年までは堅調なパフォーマンスを上げていました。
しかし、2017年に「カンブリア宮殿」で取り上げられたことによって新規出資申し込みが殺到しました。結果として純資産額が急騰しました。

結果として超小型株だけでは運用できなくなり、大型株や海外株を多く組み入れざるを得なくなってしまっているのです。
なかなか長期的にアクティブ型の投資信託がインデックスに対してプラスのリターンを出すことは難しいのです。
投資信託はおすすめしない!儲けられない理由を日本の投信の質、商品提供側の考え方から徹底解説
https://businesspartnervoices.com/hihumiplus/
本多静六氏のおすすめの貯蓄法
冒頭にも申し上げましたが、10万円という資金は本格的な資産運用を行うには少ない金額です。
まずは資産運用を行う種銭をつくるという為にも、貯蓄を行いある程度の資金を貯める必要があります。
その際管理人がおすすめしているのが、明治期にサラリーマンながら貯蓄と投資で100億の資産を築いた本多静六氏が考案した4分の1貯蓄法です。
貯蓄額 = 通常収入×1/4 + 臨時収入全額
つまり通常の給料収入の手取りの4分の1はそもそもなかったものとして、貯蓄してボーナス等の臨時収入は全額貯金するというものです。
手取り30万円でボーナス夏冬手取り100万円ならば、7.5万円×12+100万円=190万円を貯金することが出来ますね。
これを続けることにより、大きな資産を築くことが出来ます。
初期の10万円に毎年190万円を投資に回していき、利回りが5%と10%とすると資産は以下のように成長していきます。

5%で運用 | 10%で運用 | |
現在 | 10 | 10 |
1年後 | 210 | 220 |
2年後 | 420 | 451 |
3年後 | 641 | 705 |
4年後 | 872 | 985 |
5年後 | 1,115 | 1,292 |
6年後 | 1,370 | 1,630 |
7年後 | 1,638 | 2,002 |
8年後 | 1,920 | 2,412 |
9年後 | 2,215 | 2,862 |
10年後 | 2,526 | 3,357 |
11年後 | 2,851 | 3,902 |
12年後 | 3,193 | 4,501 |
13年後 | 3,553 | 5,160 |
14年後 | 3,930 | 5,885 |
15年後 | 4,326 | 6,682 |
16年後 | 4,741 | 7,559 |
17年後 | 5,178 | 8,524 |
18年後 | 5,636 | 9,586 |
19年後 | 6,118 | 10,753 |
20年後 | 6,623 | 12,038 |
5%でも20年後に6600万円、10%だと1億円以上の資産を築くことができます。これだけ貯蓄と投資と複利の組み合わせは最強の資産形成になるのです。
資産が増えた場合の資産運用法
資産が増えていった場合は更に高くて安定した利回りを狙うことが出来る投資も行うことが出来ます。
以下に資産運用を行う上で重要な考え方とおすすめできる投資先をランキング形式でお伝えしていますので参考にしていただければと思います!

資産を大きく増やすにはどうすれば良いのでしょうか?
マザーズの小型ベンチャー株に思いっきり資金を投入。一か八か、株価が急騰を願ったり、信用取引でレバレッジを思いっきりかけてみるのも良さそうです。仮想通貨の草コインも人生一発逆転があるかもしれません。
断言します。上記のような思考の方は一生資産が増えません。そもそも一発の取引で大儲けを狙えるというのは、同じく容易に資金を溶かす可能性も高いということです。そんなものは投資とは言えません。投機と考えても質が低いです。もう少し丁寧に資産の扱い(延いては人生)を考えてみましょう。思考をガラリと変えてみましょう。
大事なのは「リターンが小さくても確実にプラスを、時間をかけて積み重ねていく(複利を生かす)」ことです。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏も投資で最も大切なのは以下の2つのルールとしています。
- 絶対にお金を損しないこと。
- 絶対にルール1を忘れないこと。

この「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねていく(複利を生かす)」という重要性を理解したところで資産運用は始まります。好きな企業の株、高配当・優待目当てのどういうわけか資産が増えない運用方法はやめましょう。クラシック且つ質実剛健な資産運用を行なっていくべきです。
私も資産運用歴はもうかなり長いです。そしてこの思考に辿り着き、プラスリターン×複利運用を実施してからの資産増加スピードは圧巻でした。この哲学を実践している、私のポートフォリオに入っているファンドも今回まとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
