こんにちは!今回は為替市場の特徴と、その特徴を利用した勝率の高い方法をわかりやすく説明していきたいと思います。
世の中にはいろいろな市場が存在しています。株式市場、債券市場、為替市場、商品市場と様々です。ではこの中で為替市場の特徴を為替ディーラの経験も含めて列挙していきたいと思います。
特に最後の為替市場が動く時間については有益な情報も盛り込んでいますので参考にしてみて下さい!
圧倒的な開場時間(為替市場の時間)の長さ
例えば、東京証券取引所は日本時間の朝9時から昼3時まで11時半から12時半の1時間の休みを挟んで5時間しか開場していません。
然し為替市場は月曜日の日本時間早朝ニュージーランドのウェリントン市場がオープンしてから、日本時間土曜の朝米国のニューヨーク時間がクロースするまで約6日間ずっと開場しています。以下ご覧ください。
これは私のように為替市場に携わっていた人間からすると非常に大変です。寝る前までレートが気になりますし、寝ている間に大きなイベントが米国である場合なんかは夜も寝ることがままならないのです。
大変気をもんで精神的にも披露するので正直仕事でなければあまり関わりたくない市場です。銀行であれば、ニューヨークやロンドンンにポジションを引き継ぐことも出来ますが、個人は寝ている間は損切の注文を入れるくらいしかできないという難点があります。
FXはゼロサムゲーム!投資ではなく投機的な側面が強い
株式市場は企業が成長していく限り、全体として株価が上がっていく為、全員が得をしうる市場となります。実際に米株式市場は常に上昇してパイ自体が拡大し続けています。
然し、為替市場は損する人と、得する人が一対一で釣り合います。ドル円が100円から101円に上昇したら、買ってた人は1円分得しますし、売ってた人は1円分損をします。
難しいことを考えて皆プレーヤーは動いていますが、結果的にはルーレットをしているのと変わらないのです。投資というより、割のいい博打と表現した方がいいかもしれません。
FXは個人投資家に不利な環境となっている
先程ルーレットと申し上げましたが、ルーレットの中でも優位な状況でルーレットを進められる人がいます。それは銀行のボードディーラーと大きな資金力を持ったファンドや機関投資家です。
銀行のボードディーラーは為替取引が全て銀行を仲介して取引されるため、実需企業からの注文や大口のファンドや機関投資家からの注文を受け付けます。
また会話を通じて各投資家がどのような考えを今持っているかを知ることが出来るため、情報的に圧倒的に優位な状況になっています。今後大きく動かしてくると考えればそちら方向にベットすることができますからね。
次に大きな資金力を持っているファンドや機関投資家です。これらの主体は自分の資金力で相場を動かすことが出来ます。大きく買い上げることにより相場が踏みあがり、追随して買ってきた人達が買い終わった後に利益確定するなんている荒業も可能になります。
これらの武器がない個人ははっきりいって、為替市場では完全な弱者となり不利な環境でのギャンブルをすることを強いられるわけです。
実際に日本の個人の外貨取引であるFX市場では日本人個人投資家は負け続けています。以下日経の記事をご覧ください。
2017年は外国為替証拠金取引(FX)を手掛ける個人投資家(通称、ミセス・ワタナベ)の運用成績がようやく上向いた1年だったようだ。有力FX会社の顧客向け調査で、利益を上げた人の比率は41.6%となり、アベノミクス相場下で最悪だった16年を4.8ポイント上回った。
参照:日経新聞
また、2018年も個人投資家の4割しか勝つことができませんでした。また、負けた方は壊滅的な損失を被っています。

為替市場が動く時間は大体きまっている
最初に6日間ずっと市場が空いていて、休む暇もなく大変と申し上げましたが、為替市場が動く時間は当然例外もありますが、大体決まっています。
月曜日のウェリントン・オープン
まず月曜日のウェリントンオープンです。これは土日に何かが起こった場合に、金曜のNYCクローズから大きく動いて始まります。そして流動性が薄いので値動きも激しくなります。
然し日本のFXはこの時間空いていないので取引することは出来ません。そして出来たとしても月曜の朝4字に起きてFXをやりたい人などいないでしょう。
月曜朝7時の日本のFXオープン
次に月曜日の朝7時に日本のFXが参入する時間に動きます。この時金曜クローズとレートに乖離があった場合に、日本人の個人投資家がこのギャップを埋めにくるのです。これを窓埋めといいます。
空いた窓を閉めましょうということですね。この戦略はわりとワークします。
日本時間朝9時20分から55分
そしてここからは毎日の動きなのですが、日本時間の朝9時55分に各大手行が仲値を発表します。仲値は各貿易会社の決済レートや外貨預金の取引レートなどに使用されます。
このレートは9時55分時点にEBSという正式な取引レートが分かる板で触ったレートを仲値として設定します。各銀行によって仲値は通常の日で1銭から2銭、期末日になると5銭以上はなれることがあります。
ではなぜ変わるのでしょうか。
例えばA銀行に、実需企業から仲値でのドル買円売りの注文が舞い込んだとします。すると実需企業に9時55分時点のレートでドルを渡す為にドルを調達する動き、つまりドル買円売を早い時は9時20分くらいからし始めるためです。
そしてこのように実需企業からドル買円売の注文を多く承った場合は、9時55分になった瞬間についた高いレートで実需企業にドルを受け渡すのです。反対にドル売円買の注文が多い場合は低いレートでドルを実需企業からもらう為に、9時55分時点の低いレートで設定するのです。
ここまでの話で更に重要なことがあります。それはこの仲値前9時20分ころからの動きには規則性があるということです。
それは日本の輸入企業が外貨を決済するのは五十日といわれる5日、10日、15日、20日、25日、30日に集中する為に発生します。(20日が土曜日の場合は19日、日曜日の場合は18日になります。)
つまりこの五十日の日の9時20分以降はドル買円売が発生しやすく、ドル円を購入して9時54分か55分になる前の週間に売却することにより6~7割がた勝つことが出来ます。
そして、その後10銭ほど下がる傾向が高い為、ここで更に売り返すという手法が有効になります。
私が個人の方がFXで行うのであれば、上記の傾向を利用した戦略だけにした方がよいと思います。
具体的には五十日の9時20分ころに1万USDを購入、9時54分から55分直前に2万USDを売却、最後に10銭程下がった時に1万USDの買い戻しという戦略です。
これだけを忠実に行えば、負ける可能性はかなりミニマイズすることができるでしょう。くれぐれも確実に勝てるわけではなく、勝率は6割よくて7割であることは年頭においてください。
また利益の幅も小さいので損切も浅く設定しておきましょう。サラリーマンは難しいかもしれませんが、時間のある方は取れる有効な戦略となります。
因みに大抵の日ではこの仲値が終わったあと、午後3時くらいまではあまりレートは動きません。
ロンドン時間朝8時
夏時間は日本時間の午後4時で、冬時間であると午後5時になります。
ロンドンの朝も↑の日本の仲値と同じように、実需決済がありますが正直どうなるか私達日本人はおろか現地の外人も全く予想できません。
動き出すのはこの20分前からなのですが、特徴としてはロンドン8時の方向に30分くらい流れが継続するというかんじでしょうか。
この時間帯の主役はEURとGBPです。EURUSDやGBPUSDのうごきをみて流れにのるのも一つの手かもしれませんが、博打の域はでません。
NYC時間オープン
ニュヨーク時間に明確な始まりは感覚的にあまり感じませんが、ニューヨーク勢が参入しだす21時から22時には多少動意ずきます。
結構不思議なものですが、同じと思っていた欧米人でも欧州と米国では考えに差があり、ロンドン時間の流れが、一転することがよくありますので、この時間帯は注意する必要があります。
この時間はロンドン勢とニュヨーク勢が入交り、1日の中で最も流動性が高い時間となります。
ロンドン 16時 WMR
夏時間は日本の24時、冬時間は25時に二回目のFIXがあります。これも神のみぞしる動きなのですが、特に月末は大きな動きをする傾向があるので、魂の入ったポジションではない限り寝る前にクローズすることをおすすめします。
FXでの勝率の高い方法とまとめ
為替市場は個人が行うには難しく、実際FXの勝率は41%、昨年度は30%台と非常に割のわるい戦いを強いられており、投資先としての魅力は低いことが分かったと思います。
唯一ある戦略としては日本の朝FXが開いてから窓が開いた場合の窓埋めにベットする手法と五十日の9時20分からの上昇にベットした戦略です。この戦略を用いれば6~7割は勝つことが出来るでしょう。
然しサラリーマンの場合は五十日戦略は時間的に難しいですし、取れたとしても10銭からよくて20銭になります。
これ以外の戦略であればFXは自分の資産の通貨分散の為に限定して使用することが賢明であると思います。この点に関してはFXは外貨預金に対して圧倒的に優れています。
着実に安全に資産運用を行い、資産を形成していきたい方は以下参考にしてみて下さい!

資産を大きく増やすにはどうすれば良いのでしょうか?
マザーズの小型ベンチャー株に思いっきり資金を投入。一か八か、株価が急騰を願ったり、信用取引でレバレッジを思いっきりかけてみるのも良さそうです。仮想通貨の草コインも人生一発逆転があるかもしれません。
断言します。上記のような思考の方は一生資産が増えません。そもそも一発の取引で大儲けを狙えるというのは、同じく容易に資金を溶かす可能性も高いということです。そんなものは投資とは言えません。投機と考えても質が低いです。もう少し丁寧に資産の扱い(延いては人生)を考えてみましょう。思考をガラリと変えてみましょう。
大事なのは「リターンが小さくても確実にプラスを、時間をかけて積み重ねていく(複利を生かす)」ことです。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏も投資で最も大切なのは以下の2つのルールとしています。
- 絶対にお金を損しないこと。
- 絶対にルール1を忘れないこと。

この「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねていく(複利を生かす)」という重要性を理解したところで資産運用は始まります。好きな企業の株、高配当・優待目当てのどういうわけか資産が増えない運用方法はやめましょう。クラシック且つ質実剛健な資産運用を行なっていくべきです。
私も資産運用歴はもうかなり長いです。そしてこの思考に辿り着き、プラスリターン×複利運用を実施してからの資産増加スピードは圧巻でした。この哲学を実践している、私のポートフォリオに入っているファンドも今回まとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。
