ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)を徹底評価。高配当・公益セクターに投資をするファンドはコロナショックで沈没中。

最近はしばらく絶対収益追求型のヘッジファンド型投資信託を色々と見てきましたが、たまには高配当株へ資金を投じるファンドについても見ていきたいと思います。

普段は私自身も高配当株とは無縁の生活をしていますが、日本の投資信託は高配当株に資金を投じてどのようなリターンを獲得しているのかが気になりました。

基本的に、配当を出す企業というのは安定して収益を獲得できているとアピールする目的の一つで株主還元をしていきます。高配当もそうですし、自社株買いも同様に株主還元策としては有名です。

 

しかし、配当を出す企業というのは、もうもはやその市場に成長できる余地が残されていないことを認識しており、成長意欲もなく現状維持が目的になります。

企業サイクルの、衰退期へ突入していくということです。配当を出すことは、堅実さを示しますが、高配当は少し危険な匂いがします。株主の離脱を積極的に抑えにいくことに等しいからです。

 

高配当株に投資をする投資信託であれば、基本的にはキャピタルゲインは狙えませんので、配当と元本の損失(プラスの場合もありますが)を足し引きして残ったお金、これがリターンになります。

今回のピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)はどのようなファンドなのか、どのようなリターンになっているのかを見ていきましょう。

結論としては、まぁ高配当株に投資するファンドという感じで、本気で資産を増やしていく上ではスローペースすぎるとの判断で、私は投資はしません。

ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)とは?

冒頭でも少し触れましたが、ピクテ・グローバル・インカム株式は安定して配当を出す企業へ投資をするファンドです。

対象は世界中で、セクターは当然ながら公益(電力・ガス・水道や電話通信、運輸、石油)に集中します。インフラ関連に偏りますので、キャピタルゲインは興味なし、と言える投資であることを理解しましょう。

 

世界分散しているので、配当株という属性上、かなりリスクは限定的なファンドなのではないかと思います。配当とリターンをしっかり見ていきたいですね。

 

ファンドの概要:世界の高配当利回りの公益株に投資する毎月決算型

目論見書を一部抜粋します。

<商品分類>

  • 単位型・追加型:追加型
  • 投資対象地域:内外
  • 投資対象資産(収益の源泉):株式

<属性区分>

  • 投資対象資産:その他資産
  • 決算頻度:年12回(毎月)
  • 投資対象地域:グローバル(日本を含む)
  • 投資形態:ファンドオブファンズ

 

ファンドの目的

ファンドは、主に投資信託証券に投資を行い、安定的かつより優れた分配金原資の獲得と信託財産の成長を図ることを目的に運用を行います。主に世界の高配当利回りの公益株に投資します。特定の銘柄や国に集中せず、分散投資します。毎月決算を行い、収益分配方針に基づき分配を行います。

 

高配当に特化、そして安全な株式とされる公益株にある意味で一点集中の清々しいファンドです。とにかく配当なんだという意気込みが伝わってきますね。

公益株に投資、さらに世界分散しますので、とにかくリスクなしの配当狙いです。

ポートフォリオ:分散方法は米国集中、電力集中?

国際分散、銘柄分散をしているとのファンドですが、どのくらい分散しているのでしょうか?

まずは、投資先の国ですが米国集中になっています。

国・地域名 構成比率
米国 65.30%
英国 8.30%
イタリア 7.00%
ドイツ 6.70%
スペイン 6.20%
カナダ 2.90%
ブラジル 1.00%
フランス 0.80%
ギリシャ 0.50%
チリ 0.40%

 

なんだかんだ、と言ってはなんですが、やはり米国に集中しますよね。米国株といえば何十年も増配する配当貴族銘柄などで溢れていますので、米国は避けて通れません。

というか小型株でリターンを狙わない限り、やはり米国大型株で堅調なリターンを狙うのは良い戦略なのかもしれませんね。ただし、個人で株式投資はそれでもやはり難しいものだと思います。

セクターは以下の通りとなっています。

業種名 構成比率
電力 57.00%
総合公益事業 33.00%
エクイティ不動産投資信託 2.20%
水道 2.10%
陸運・鉄道 1.50%

 

電力に偏っていますね。あまり分散といえるほどではない気もしますが、分散という言葉のさじ加減はそれぞれ違うので、そういうことなのでしょう。具体的なポートフォリオを見てみましょう。以下は10位までの銘柄です。

 

順位 銘柄 業種/セクター 組入比率
1位 ネクステラ・エナジー 米国 電力 4.80%
2位 RWE ドイツ 総合公益事業 4.60%
3位 イタリア電力公社 イタリア 電力 4.40%
4位 センプラ・エナジー 米国 総合公益事業 4.40%
5位 イベルドローラ スペイン 電力 4.20%
6位 ドミニオン・エナジー 米国 総合公益事業 3.90%
7位 SSE 英国 電力 3.80%
8位 ナショナル・グリッド 英国 総合公益事業 3.80%
9位 WECエナジー・グループ 米国 総合公益事業 3.50%
10位 アメレン 米国 総合公益事業 3.20%

 

ネクステラ・エナジー、イタリア電力公社は高配当でよく聞く名前ですね。トップ10は電力と総合公益事業に特化しています。セクターはある程度集中。

実際の実績:コロナショック後はやはり実生活が戻るまで停滞する模様

ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)の基準価格の推移

952,140百万円の純資産を保有するファンドです。9,520億円です。規模は大きいですね。

 

配当ファンドなので基準価額がぐんぐん上昇していく類のものではありませんが、それにしてもやはりコロナショック以降は元の水準まで戻りませんね。

いわゆる「普通の生活」が人々に戻ってくるまではずっとこの水準でしょう。ワクチンの普及スピードによって評価が変わるファンドであるとも言えるでしょう。

 

それではトータルリターンをみていきましょう。トータル・リターンには再投資された配当金、利払い、投資対象(株式、債券、投資信託など)の価格の増減が含まれています(基準価額の増減に配当金を足して、これを購入価格で割った数字がトータル・リターン)。

 

1年 3年
(年率)
5年
(年率)
10年
(年率)
トータルリターン -12.61% 4.97% 3.69% 5.56%
カテゴリー 28.21% 8.24% 9.26% 9.76%
+/- カテゴリー -40.82% -3.27% -5.57% -4.20%
順位 279位 143位 139位 75位
%ランク 94% 69% 86% 93%
ファンド数 299本 208本 163本 81本
標準偏差 22.02 15.05 13.29 13.39
カテゴリー 26.06 20.67 17.77 17.54
+/- カテゴリー -4.04 -5.62 -4.48 -4.15
順位 94位 9位 7位 2位
%ランク 32% 5% 5% 3%
ファンド数 299本 208本 163本 81本
シャープレシオ -0.57 0.33 0.28 0.41
カテゴリー 1.17 0.42 0.54 0.57
+/- カテゴリー -1.74 -0.09 -0.26 -0.16
順位 288位 127位 127位 66位
%ランク 97% 62% 78% 82%
ファンド数 299本 208本 163本 81本

 

配当を加味した上で直近1年はトータルリターンが-12%となっています。3年〜10年で3%-5.5%程度の推移。10年に一度くらい株式市場の大暴落があると考えるとそんなものでしょうか?

 

高配当ファンドは配当、つまり月々に目に見える分配が欲しいという、割と目先しかみていない投資家が群がるファンドです。

そのような人にとってはよくて5%程度のリターンがしっかり入ると考えると良い投資なのかもしれません。(直近1年で損出ちゃってるのはちょっと笑えますが)

 

私は、コンスタントに損を出さずに運用してくれるファンドに預入しますが、流石に5%で満足をするわけがないのでさらに高いリターンを出してくれるファンドを選びます。

しかし、配当大好き投資家には、目に見える入金が見えるには時間を要するので向いてないのかもしれませんね。私の投資方針は。

投資妙味:資産を増やすより配当の入金に快感を覚える人にはアリ

ぶっちゃけていうと、好みの問題でして。

配当で目先の入金が欲しい、見たい!という人はこのような高配当ファンドでMAX5%程度の運用リターンを享受すれば良いと思います。

もっともっと資産を大きくしたい、複利効果を享受してしっかり投資に取り組みたいという方は、より良いファンドがあると思います。

資産を飛躍的に増やす方法は明確に決まっている

 

ランキング

資産を大きく増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

マザーズの小型ベンチャー株に思いっきり資金を投入。一か八か、株価が急騰を願ったり、信用取引でレバレッジを思いっきりかけてみるのも良さそうです。仮想通貨の草コインも人生一発逆転があるかもしれません。

断言します。上記のような思考の方は一生資産が増えません。そもそも一発の取引で大儲けを狙えるというのは、同じく容易に資金を溶かす可能性も高いということです。そんなものは投資とは言えません。投機と考えても質が低いです。もう少し丁寧に資産の扱い(延いては人生)を考えてみましょう。思考をガラリと変えてみましょう。

 

大事なのは「リターンが小さくても確実にプラスを、時間をかけて積み重ねていく(複利を生かす)」ことです。世界一の投資家であるウォーレン・バフェット氏も投資で最も大切なのは以下の2つのルールとしています。

 

  1. 絶対にお金を損しないこと。
  2. 絶対にルール1を忘れないこと。

 

資産運用の重要性

この「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねていく(複利を生かす)」という重要性を理解したところで資産運用は始まります。好きな企業の株、高配当・優待目当てのどういうわけか資産が増えない運用方法はやめましょう。クラシック且つ質実剛健な資産運用を行なっていくべきです。

私も資産運用歴はもうかなり長いです。そしてこの思考に辿り着き、プラスリターン×複利運用を実施してからの資産増加スピードは圧巻でした。この哲学を実践している、私のポートフォリオに入っているファンドも今回まとめてみました。ぜひ参考にしてみてください。

 

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