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ヘッジファンド

【ファンド投資戦略】ヘッジファンドが行う空売りの仕組みとは?ロング・ショート戦略、マーケットニュートラル戦略やグローバルマクロ戦略についてわかりやすく解説。

【ファンド投資戦略】ヘッジファンドが行う空売りの仕組みとは?ロング・ショート戦略、マーケットニュートラル戦略やグローバルマクロ戦略についてわかりやすく解説。

ヘッジファンドとはどのような存在なのかという点については以前お伝えしました。

【富裕層向けサービス】日本でも存在感が増すヘッジファンドとは?公募型の投資信託との比較を通じてわかりやすく解説。

 

ヘッジファンド(私募ファンド)は公募投信と異なり、当局からの規制を受けないので自由な運用を行うことができます。

その一環として空売りを仕掛けることがよくあります。1997年に起きたアジア通貨危機の際は、まさにヘッジファンドがショートを仕掛け、相場のボラティリティは最高潮となりましたよね。

1997年に起きたアジア通貨危機

 

「空売り」とは証券会社から株を借りて市場に売りから入る手法です。以下の図のように空売りしてから株価が下落することで利益を得ることができます。

空売りの図解

 

では実際に空売りを使う手法として、どのような戦略があるのかを分解しながらお伝えしていきたいと思います。

 

ロングショート戦略

ロング/ショート・ファンドは、通常、有価証券のロングとショートの両方のポジションを積極的に取ることによって、特定の市場セグメントへの投資から得られるリターンを高めることを目的としています。

ロングとは買いのことでショートとは空売りのことを指します。トレーダー間では「両建て」と呼びますよね。

 

ロング/ショート・ファンドは、レバレッジ、デリバティブ、ショートポジションなどのいくつかの手段を駆使します。比較的過小評価されている証券を購入し、過大評価されている証券をショートするのです。

同じ投資対象にロングショートをする訳ではなく、単純にロングすべき対象にはロング、ショートすべき対象にはショートするということです。たまにFXのトレーダーがドル円でロングショートの両建てをしているのを見かけますが、あれとは全く違いますね。

 

ロング/ショート・ファンドは、アクティブな運用を行いながら目標とするインデックスへのエクスポージャーを求める投資家にとって、良い投資先となり得ます。

また、ロング/ショート・ファンドは、アクティブ運用が考慮できる市場環境の変化やその他のトレンドに対してヘッジをかけることができるという利点もあります。

 

ロング/ショート・ファンドは130/30ファンドとも呼ばれます。最も一般的なロング・ショート戦略は、運用資産の130%をロング、30%をショート(130-30=100%)するものです。

 

例えば、ファンドマネジャーは米国のS&P500 に採用されている銘柄を、過去のパフォーマンスによって示される期待収益率で、良いものから悪いものへとランク付けすることがあります。運用担当者は多くのデータソースを用いて各銘柄をランクづけします。

その上位銘柄にポートフォリオの価値の100%投資し、下位の銘柄をポートフォリオ全体の30%を上限として空売りします。空売りで得た現金は上位銘柄に再投資され、上位銘柄へのエクスポージャーを高めることができるのです。

ヘッジファンドらしい戦略とチームワークですね。

 

マーケットニュートラル戦略

近年は伝統的なアセットクラス間の相関が高まっています。分散投資は市場リスクを管理するための主要な手段であることに変わりはありませんが、近年、投資家は分散投資の効果を疑わざるを得ない状態になっています。

近年のように伝統的な資産クラス間の相関関係が高まると、標準的な分散投資のテクニックは効果を発揮しなくなります。株式では、地域、資本金、投資スタイルの違いによる分散効果は今のところ期待できず、株式と債券の間でも相関が高まっています。

各金融資産の相関係数

 

そこでマーケット・ニュートラル戦略が注目を集めています。

マーケットニュートラル戦略は、投資ポートフォリオの全体的なリスクを低減し、リターンを確保するために有効な手段です。

マーケットニュートラル戦略とは、市場の変動に左右されず、株式や債券と相関のないリターンを得ることを目的としたヘッジの一種です。リターンは市場に左右されるのではなく、ポートフォリオ・マネージャーの手腕、短期金利の方向性、株式リターンのばらつきの程度に影響されます。

 

一般的に、マーケットニュートラル戦略は、市場環境に左右されない投資リターンを生み出すことを目的としています。株式市場の変動による影響を打ち消すため、ポートフォリオ・マネージャーはショートとロングの両方の投資を行います。

株価が下がれば利益が出るショート投資と、株価が上がれば利益が出るロング投資を合計すると、ほぼ同じ金額になります。

市場が上昇すれば、ショート投資の損失は、ロング投資の利益で一部相殺される。逆に、相場が下がれば、ロング投資の損失をショート投資でヘッジすることになります

 

このような戦略のパフォーマンスは、主に、個別銘柄や、業種、バリュエーション、国などのエクスポージャーの選択におけるマネージャーのスキルによって左右されます。

ショートポジションを取ることができるため、ポートフォリオ・マネージャーは、個別銘柄について肯定的な意見だけでなく、否定的な意見も柔軟に表明することができます。

 

ロングオンリー運用者は、銘柄を回避することによってのみ否定的な見解を示すことができますが、これはパフォーマンスへの影響がかなり限定的なものになる傾向があります。

一方、マーケットニュートラル運用者は、積極的に空売りをすることで、ポートフォリオのパフォーマンスに大きな影響を与えようとすることができるのです。

 

過去 37 年間の Russell 1000 インデックスの分析が、この点を説明するのに役立ちます。

インデックスに含まれる最大50銘柄を除き、最もパフォーマンスの低い20%の銘柄を回避しても、ロング・オンリー・マネジャーの四半期ごとの相対パフォーマンスへの貢献は10ベーシスポイント(bp)未満でした。

しかし、同じ銘柄を空売りすれば、相対的なパフォーマンスは 66b.p. 上昇する。資本金上位の銘柄では、その優位性はより小さくなる。が、それでも空売りの方が付加価値は高いのです。

 

マーケットニュートラル戦略は、多くの点でロング/ショート戦略に類似している。ただ、ロングショート戦略は130-30戦略のようにロングに傾く傾向にある一方、マーケットニュートラル戦略はロングとショートを均等に配分します。

ロング/ショート戦略ファンドのポートフォリオは、市場が上昇したときに繁栄し下落したときに苦しむ傾向があるのです。

 

グローバルマクロ戦略

グローバルマクロ戦略とは、国、地域、世界規模での大規模なマクロ経済事象の解釈に基づく投資・取引戦略です。

グローバルマクロ戦略を成功させるために、ファンドマネージャーは様々なマクロ経済的、地政学的要因を分析します。これには、金利、通貨為替レート、国際貿易のレベル、政治的イベント、国際関係などが含まれます。

 

他の多くの投資戦略とは異なり、グローバル・マーケット戦略は、市場のシステマティックなリスクに焦点を当てます。

グローバル・マクロ戦略は割高と考える資産を空売りして、割安と考えられる資産を購入することでアクティブなリターンを追求していく戦略です。

 

まとめ

ヘッジファンドはただ買うだけではなく、ショートを交えてリターンを狙う戦略を狙うファンドも多く存在しています。

ただ、ショートははずすと大きな損失を被ることもあるので、自分のリスク許容度などを考えた上で投資するヘッジファドの戦略を吟味していきましょう。

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大きな資産を構築するためには複利の力を利用しながら長期投資を実現する必要があります。

投資家が長期投資を実践するためには暴落に巻き込まれないというのが必要不可欠な条件となってきます。

リーマンショックのように一気に資産が半減以下になってしまうと冷静さを失い狼狽してしまい投資から足を洗ってしまう可能性が高いからです。

 

行動経済学のプロスペクティブ理論でも示されている通り、人間はたとえ非合理的であったとしても損失回避的な行動を行うことが示されています。

特に貯金こそが正義であるという思考に長期間慣れ親しんでしまった日本人には顕著な傾向なのではないでしょうか?

暴落に巻き込まれ投資を辞めてしまうと、そのあと得られていたはずの利益を失うことになり膨大な機会損失が発生してしまうのです。

 

そのため損失を回避または抑制することが長期運用を行う上で最も重要なポイントとなります。

株式市場の下落局面を回避しながら安定して10%程度のリターンを積み上げ複利で回せると大きな資産を構築することが可能となります。

年利10%ときくと地味に聞こえますが7年で資産を倍増させることができますし、17年後には5倍に資産を増大させることができます。

 

上記を実現する投資先として投資先(ファンド)を選ぶポイントは非常にシンプルであり、以下の点を重視すれば大きくはずすことはありません。

 

  1. 相場環境に左右されない安定した運用実績を挙げているか?
  2. 一流のファンドマネージャーが確固たる戦略や投資理念に基づいて運用しているか?
  3. 運用実績がある程度ながく運用資産額も着実に増加しているか?

 

上記の点に基づいて30代で1億円以上の資産を構築した証券アナリストでもある筆者の視点で様々なファンドを分析した結果を以下の記事でまとめています。参考にしていただければと思います。

 

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