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買い時?オリックスの株価はなぜ安い?今後の高騰の可能性を含めてわかりやすく分析する!

買い時?オリックスの株価はなぜ安い?今後の高騰の可能性を含めてわかりやすく分析する!

オリックスといえば配当の高さと手厚い株主優待によって個人投資家に人気の企業です。

実際、筆者も特定口座で200株、NISA口座で100株のオリックス株を保有しています。

 

筆者の保有するオリックス株

 

ただ、実際のところオリックスがどのような事業を行なっているか理解している方は少ないのではないでしょうか?

本日はオリックスについて以下の点を詳しくお伝えしていきたいと思います。

 

今回お伝えする内容

  • オリックスの事業概要
  • オリックスの業績推移
  • 今後の株価の見通し

 

他にも高配当企業について分析しているので興味のある方はご覧ください。

 

 

オリックスの事業概要

オリックスといえば筆者のイメージとしては「イチロー」です。

しかし、オリックスは様々な事業を行なっているコングロマリッド企業です。

 

筆者もオリックスレンタカーやオリックスカーシェアリング、オリックス銀行などを使用しています。

多くの日本人がオリックスが提供しているサービスを何かしらの形で利用していることと思います。

以下の通り幅広く事業を展開しています。

オリックスの事業の広がり

 

以下はオリックスの利益をセグメント毎にわけたものです。

オリックスのセグメント毎の利益構成

IR資料

 

リースや不動産を筆頭として海外にも投資を行い幅広く稼いでいます。

日本で同様の形態としては、世界の多くの事業会社に投資をして稼いでいる総合商社が挙げられます。

オリックスは日本を代表するコングロマリッド企業といえるでしょう。

各事業が何を行なっているかは以下の決算説明資料で述べられていますが、一つずつを紐解いても意味があまりないので省略します。

 

オリックスの業績推移

オリックスは投資業なので売上や営業利益の推移にあまり意味はなく純利益の推移をみていきたいと思います。

オリックスはリーマンショックの時を含めて57年連続で黒字を維持しながら利益を拡大させています。

オリックスの純利益の推移

 

「事業投資」「アセットマネジメント」「金融・保険」の3つの柱で収益をわけたものが以下となります。

今後は事業投資により舵を切るという意気込みを感じますね。

オリックスの3つの事業分類の純利益の推移

 

オリックスは継続的に「自社株買い」を行なっているのでEPSの推移を示したものが以下となります。

オリックスのEPS推移

決算期 EPS
2007/03 166.1
2008/03 143.3
2009/03 18.5
2010/03 31.9
2011/03 56.9
2012/03 72.8
2013/03 94.6
2014/03 157.9
2015/03 198.5
2016/03 219.9
2017/03 230.9
2018/03 264.6
2019/03 273.6
2020/03 255.8
2021/03 162.6
2022/03 263.8
2023/03 234.3
2024/03予 283.2円

 

2023年3月期決算は若干の減益を見込んでいることが分かります。

 

「累進配当」と「自社株買い」が投資家を引きつける

オリックスが個人投資家に人気なのは累進配当を実施しちえることが挙げられます。

以下の通りオリックスは毎年配当金の総額を引き上げていっています。将来的に配当貴族を狙っていることがわかりますね。

オリックスの累進配当

 

ただ、米国の配当貴族銘柄でも言えることですが累進配当で株価が支えられることもあり配当利回り自体は3%-4%と特段高配当というわけではありません。

オリックスの配当利回りの推移

 

更に配当だけでなく自社株買いも実行しています。

オリックスの自社株買い

 

直近は500億円規模で実施しています。オリックスの時価総額は2兆8000億円なので1.8%程度の発行済株式を自社で買い取っていることになります。

自社株買を行うと純利益が伸びなかったとしても「1株あたり利益」であるEPSが伸びるので株価にとってはポジティブになります。

 

株価の決定式

株価=EPS×PER

 

株主をないがしろにしがちな日本企業の中にあってオリックスは株主のことを重要に考える貴重な企業であるということができます。

 

オリックスの株価は割安?買い時なのか?

オリックスの株価は以下の通り割安に見えます。

PER 10.8倍
PBR 0.82倍

 

しかし、これはコングロマリッドディスカウントと呼ばれる現象で説明できます。

日経4946の解説は以下となります。

 

多くの産業を抱える複合企業(コングロマリット)の企業価値が、各事業ごとの企業価値の合計よりも小さい状態のこと。多角化は業績変動を減らすなどの利点がある一方、事業の全体像や相乗効果が見えにくい場合は市場評価を下げやすい。

経営効率が悪くなるとの懸念が背景にある。例えば、ある高収益事業で稼いだ利益を低収益事業に回される可能性がある。特定の事業出身の経営トップがなじみの薄い別の事業について、誤った経営判断をしてしまうケースもありうる。

複合企業の価値を精緻に評価するのが投資家にとっても難しいという問題もある。そうなると投資が手控えられ、株価が実力値を下回りやすくなる。

 

つまり、稼いでいるビジネスで別の投資を行って失敗することがあるということですね。

また、ジョブローテーションが頻繁に行われることで知見が深化せずに利益を追求できる体制が整えられないというケースもあります。

 

重要なのは過去の水準に対して割安かどうかという点です。

以下はオリックスの過去からのPERの推移です。

オリックスのPERの推移

 

上記を見るとわかる通り直近は6倍から8倍までで安定していましたが、現在は10倍を超えてきており過去水準で割高となってきています。

オリックスの株価の歴史の中で特段投資妙味がある水準とはいえませんね。

 

オリックスの株価の今後の見通しは?

重要なのは今後のオリックスの株価がどうなるかということかと思います。今回お伝えするのはあくまで2023年後半時点での見通しになります。

刻一刻と変化する世界経済や金融環境については以下のグローバルマーケットレポートで定期的に最新情報をお伝えしていますので参考にしていただければと思います。

 

グローバルマーケットレポート

 

オリックス株の行く末は世界経済に大きく左右される

もう一度現在の利益構成を見ていきましょう。

 

オリックスのセグメント毎の利益構成

 

 

海外の比率が41%となっていますし、日本の事業も不動産や事業投資など世界景気に大きく影響を受けるものが多くなっています。

実際、純利益の推移をご覧いただきたいのですが、経済ショックが発生するたびに利益が凹んでいることが分かります。

 

オリックスの純利益の推移

 

2023年後半から訪れる欧米発の景気後退でオリックス株価の見通しも暗い

2023年後半から2024年にかけて景気後退となるのは現在2023年4月末時点で非常に確度が高くなってきています。

皆さんも経験していると思いますが、世界中で1970年代以来の高インフレが発生しています。

 

以下は米国のインフレ率の推移ですが、収束に向かっているとはいえ依然として年率5%程度の水準となっています。

米国のインフレ率の推移

 

日銀のみ金融緩和を続けていますが、高インフレに対応するために欧米の中央銀行は金利を引き上げてインフレに対抗してきました。

金利を引き上げると当然借り入れに慎重になり経済活動が縮小していきます。

米国の中央銀行であるFRBは2022年3月から2023年3月までにゼロ金利から5%まで急速に金利を引き上げていきました。

ここまで急速に金利を引き上げたのは21世紀ではじめてのことです。

 

金利を引き上げると、当然、その後に景気後退が発生します。

景気後退のシグナルと言われる米2年債と米10年債の逆イールドが2022年から発生しています。

過去の例でみると逆イールドが発生してから1年から1年半で景気後退に陥っており2023年後半から2024年前半に景気後退が発生すると見込まれています。

2022年7月に逆イールドが発生

2022年7月に逆イールドが発生

 

米国の景気が沈むということは世界中の景気が悪化することを意味します。

欧州も日本も景気後退となるので、世界で事業を展開するオリックスも甚大な影響を被ることになります。

 

景気後退は為替を通じて日本株に副次的な下落圧力をもたらします。

景気後退が発生すると当然米金利も下落するので日米金利差も縮小します。

これまで日米の金利差拡大によって上昇していたドル円も下落していくことになります。

ドル円が下落というのは円高に修正されるということを意味します。

 

円高になると海外の投資家からみると日本の株価が高くなることを意味するので、海外投資家が保有するポジションを利確します。

すると日本株全体にもマイナスで当然グローバル企業であるオリックスは円高修正の影響を大きく被ることになります。

景気後退によって事業収益という意味でも、為替という意味でも厳しい展開が想定されるのです。

 

世界経済に影響を受けない投資先とは?

正直言って景気は良い時期と悪い時期を繰り返していきます。

このように景気に左右される投資をしていると落ち着きませんし、腰を据えて長期投資をすることができません。

筆者としては景気によらずに安定したリターンが狙えるヘッジファンドという選択肢に投資を行い着実に資産を形成していっています。

以下で筆者が投資しているファンドを含めて魅力的なものをランキング形式でお伝えしていますのでご覧いただければと思います。

 

暴落を回避しながら安定して10%を狙う投資先で富裕層を目指そう!

資産運用

 

厳選投資先ランキング

 

大きな資産を構築するためには複利の力を利用しながら長期投資を実現する必要があります。

投資家が長期投資を実践するためには暴落に巻き込まれないというのが必要不可欠な条件となってきます。

リーマンショックのように一気に資産が半減以下になってしまうと冷静さを失い狼狽してしまい投資から足を洗ってしまう可能性が高いからです。

 

行動経済学のプロスペクティブ理論でも示されている通り、人間はたとえ非合理的であったとしても損失回避的な行動を行うことが示されています。

特に貯金こそが正義であるという思考に長期間慣れ親しんでしまった日本人には顕著な傾向なのではないでしょうか?

暴落に巻き込まれ投資を辞めてしまうと、そのあと得られていたはずの利益を失うことになり膨大な機会損失が発生してしまうのです。

 

そのため損失を回避または抑制することが長期運用を行う上で最も重要なポイントとなります。

株式市場の下落局面を回避しながら安定して10%程度のリターンを積み上げ複利で回せると大きな資産を構築することが可能となります。

年利10%ときくと地味に聞こえますが7年で資産を倍増させることができますし、17年後には5倍に資産を増大させることができます。

 

上記を実現する投資先として投資先(ファンド)を選ぶポイントは非常にシンプルであり、以下の点を重視すれば大きくはずすことはありません。

 

  1. 相場環境に左右されない安定した運用実績を挙げているか?
  2. 一流のファンドマネージャーが確固たる戦略や投資理念に基づいて運用しているか?
  3. 運用実績がある程度ながく運用資産額も着実に増加しているか?

 

上記の点に基づいて30代で1億円以上の資産を構築した証券アナリストでもある筆者の視点で様々なファンドを分析した結果を以下の記事でまとめています。参考にしていただければと思います。

 

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