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【愛称:みらいEarth S成長型】テーマが評判の「クリーンテック株式ファンド」を今後の見通しを含めて評価!

【愛称:みらいEarth S成長型】テーマが評判の「クリーンテック株式ファンド」を今後の見通しを含めて評価!

今回はクリーンテック系の投資信託について分析していきたいと思います。

テックをつけると突然に魅力を感じるのは、先進的なイメージが湧き立つからでしょうね。投資したい、と筆者自身も無条件で思ってしまいます。

しかし、投資は中身を精査せずに実行してはなりません。

今回は「クリーンテック株式ファンド(愛称:みらいEarth S成長型)」を取り上げ分析してみたいと思います。

 

クリーンテック株式ファンド(愛称:みらいEarth S成長型)の口コミ評判

色々と口コミを見てみました。評判と口コミをインターネットで見る場合に、覚えていてほしいのですが、例えば知らないアカウント(人)が株式銘柄や投資信託の良い口コミ、悪い口コミをしていてもそれを鵜呑みにしてはいけません。

その人が深い分析と考察をした上で出した結論であれば、参考にする意義はあると思われます。

今まで様々な投信を分析してきましたが、筍のようにテーマファンドが毎年生まれていきますね。

 

 

 

クリーンテック株式ファンド(愛称:みらいEarth S成長型)とは?

それでは概要を見ていきましょう。大和アセットマネジメントが運用を担当するファンドです。

 

  • ファンドの目的:日本を含む世界のクリーンテック関連企業の株式に投資し、信託財産の成長をめざします。
  • ファンドの特色:日本を含む世界のクリーンテック関連企業の株式に投資します。

 

クリーンテック関連企業に投資するファンドです。

クリーンテックとは何かをまずは理解する必要があると思われます。

 

クリーンテックとは?

クリーンテックとは、以下のことをさします。

  • 環境にやさしい輸送手段の利用
  • 代替エネルギーへの移行
  • より健康的な食生活と持続可能な食糧供給の実現
  • 水資源の保全や再利用
  • 廃棄物削減などを促すテクノロジー

そして、そのような取り組みを事業化している会社をクリーンテック関連企業といいます。

特にクリーンテック株式ファンドは以下のテーマに着目して投資を行うとしています。

 

クリーンテック株式ファンドが集中投資するテーマ

 

太陽光発電やハイブリッド自動車、電気自動車などが入ってくると思われます。アメリカのテスラなどもポートフォリオに入ってくるのかどうか、注目ですね。

ESG投資とも言えるような建て付けですね。全世界における環境関連ビジネスは以下のとおり右肩上がりに成長しています。

全世界における環境関連ビジネスの市場規模推計

 

クリーンテック株式ファンドのポートフォリオ構築方法とファンド方式

ポートフォリオ構築のイメージ

 

ポートフォリオの構築方法は一般的な方法ですね。運用はアクサインベストマネジャーズが担当するとのことでした。

アクサは世界最大級の保険・資産運用グループであるアクサグループグループの一社です。

アクサインベストメント

 

アクサは元々はフランスの保険・金融グループですね。

ファンド方式はファンズ・オブ・ファンズです。つまりはクリーンテック株式ファンドが我々個人投資家の代わりに、クリーンテック株で運用しているファンドを選んでくれるということです。

2つ手数料がかかることを意味するので、手数料は高くなる仕組みのはずです。

クリーンテック株式ファンドの運用スキーム

 

 

国・地域別構成と投資先業種比率

日本含む世界への投資となっていますが、国別の比率はどのようになっているのでしょうか?

ここからのデータは全て最新の2023年9月末の最新データとなっています。

 

やはりテクノロジーで圧倒的な進化を誇る米国が最大の44.6%となっています。

日本が入っていないのはとても寂しいですね。やはりテクノロジー後進国なのでしょうか。

国・地域名 比率
アメリカ 44.6%
オランダ 7.8%
イギリス 7.2%
ドイツ 5.6%
スペイン 4.5%
カナダ 3.9%
フランス 3.0%
デンマーク 2.8%
台湾 2.5%
その他 2.5%

 

続いて投資先業種です。資本財・サービス、情報技術、素材、公益事業と想像通りの並びです。

違和感を感じません。具体的な銘柄を見てさらに理解を深めていきましょう。

業種名 比率
資本財・サービス 35.6%
情報技術 17.3%
素材 12.2%
公益事業 11.1%
ヘルスケア 5.6%
一般消費財・サービス 5.4%
生活必需品 4.9%
金融 2.1%

 

 

保有銘柄・ポートフォリオ

では、実際にポートフォリオを見ていきましょう。電気自動車のテスラとドイツのシーメンス以外は日本人は聞いたことない銘柄ばかりですね。

 

クリーンテック株式ファンドの構成上位銘柄

 

ちなみに2022年5月からの変遷は以下となります。

2023年9月末 2022年5月末
1 シュナイダーエレクトリック ダーリン・イングレディエンツ
2 ウエイスト・コネクションズ ネクステラ・エナジー
3 ザイレム アメレスコ
4 ケイデンス・デザイン シュナイダーエレクトリック
5 ネクステラ・エナジー ウエイスト・コネクションズ
6 サーモフィッシャーサイエンティフィック エヴォクア・ウォーター・テクノロジーズ
7 インフィ二オンテクノロジーズ ディア
8 シーメンス サーモフィッシャーサイエンティフィック
9 テスラ TSMC
10 ディア トリンブル

 

資本財を中核に生活産業、公共事業銘柄でアウトパフォームを狙っていくイメージですね。

 

クリーンテック株式ファンドの運用成績と今後の見通し

ファンドの運用を見ていきます。

 

クリーンテック株式ファンドの基準価額の推移

 

基準価額は設定が2020年7月31日で、10,000円。現在は13,000円となっており、設定来+30%となっています。

この間、ドル円が110円から150円に進展しているので、ほぼ為替のリターンと同じですね。

四半期毎のリターンは以下となります。

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期
2023年 4.73% 7.38% -6.14% --
2022年 -3.01% -7.40% -0.28% -1.18%
2021年 3.32% 3.41% -0.66% 3.64%
2020年 -- 13.10% 9.50% 9.73%

 

では、この期間の全世界株式の値動きと比較していきましょう。アクティブ投信なのでインデックスに対してプラスのリターンをだしていないといけませんからね。

以下ご覧いただければわかる通り圧倒的に全世界株式(円建)に劣後していますね。

 

クリーンテック株式ファンドと全世界株式の比較

クリーンテック株式ファンド全世界株式の比較

 

正直いってあまり魅力的な投資先とはいえませんね。

テーマ型投信というのは、テーマが盛り上がった時には株価が上昇しますが、盛り下がると軟調な成績になっていきます。

一度ブームになったテーマが再燃するには、ある程度の時間が必要ですし、最悪今後一切盛り上がることなく廃れていくという可能性も排除できません。

また、全世界株式も今後インフレ2波の到来と、世界的なリセッションで沈んでいく可能性が高くなっています。

全世界株式が堅調な時ですらクリーンテック株式ファンドは下落していたので全世界株式の下落局面となった時は恐ろしいですね

 

まとめ

まだまだ新しいファンドでありクリーンテックは注目される分野であり面白いと思います。

ただ、面白さとリターンは別個であり、ポートフォリオの構成を見る限りでは金融引き締めの期間に絶対に投資をしてはいけない類のバスケットになっています。

このようなテーマ株を取り扱うファンドの購入検討はもう少し先で良いでしょう。

暴落を回避しながら安定して10%を狙う投資先で富裕層を目指そう!

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大きな資産を構築するためには複利の力を利用しながら長期投資を実現する必要があります。

投資家が長期投資を実践するためには暴落に巻き込まれないというのが必要不可欠な条件となってきます。

リーマンショックのように一気に資産が半減以下になってしまうと冷静さを失い狼狽してしまい投資から足を洗ってしまう可能性が高いからです。

 

行動経済学のプロスペクティブ理論でも示されている通り、人間はたとえ非合理的であったとしても損失回避的な行動を行うことが示されています。

特に貯金こそが正義であるという思考に長期間慣れ親しんでしまった日本人には顕著な傾向なのではないでしょうか?

暴落に巻き込まれ投資を辞めてしまうと、そのあと得られていたはずの利益を失うことになり膨大な機会損失が発生してしまうのです。

 

そのため損失を回避または抑制することが長期運用を行う上で最も重要なポイントとなります。

株式市場の下落局面を回避しながら安定して10%程度のリターンを積み上げ複利で回せると大きな資産を構築することが可能となります。

年利10%ときくと地味に聞こえますが7年で資産を倍増させることができますし、17年後には5倍に資産を増大させることができます。

 

上記を実現する投資先として投資先(ファンド)を選ぶポイントは非常にシンプルであり、以下の点を重視すれば大きくはずすことはありません。

 

  1. 相場環境に左右されない安定した運用実績を挙げているか?
  2. 一流のファンドマネージャーが確固たる戦略や投資理念に基づいて運用しているか?
  3. 運用実績がある程度ながく運用資産額も着実に増加しているか?

 

上記の点に基づいて30代で1億円以上の資産を構築した証券アナリストでもある筆者の視点で様々なファンドを分析した結果を以下の記事でまとめています。参考にしていただければと思います。

 

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